River in the Morning

川面にたちこめる朝靄。色が失せ、グレイに染まる風景。 心の原風景のひとつ。そんなものに、私はなりたい。

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きっかけ

ちょっとウザイくらい後ろ向きかも知れない内容です。
私が小説かいたり詩を書いたりして、このサイトを持つに至ったきっかけ。
今まさにぐるんぐるん悩む心の嵐のただ中にいるあなたに捧ぐ。



中学卒業して半年も経った、あつい夏の日。
一年間担任だった教師が、この世から去った。
知り合いが突然いなくなるということにぐわんとショックを受けて、それを処理しきれなくてがごりがごりノートに吐きだしたのがはじめ。
そのノートは今どこに行ったか分からない。
その次に書いたのはどんな話だったのかも今ではあんまり覚えていない。
それまではただ頭の中で読んだ本の続きを考えたり、おとぎ話のようなキャラクターを作ったりするだけだったから、話らしい話を書いたのはその時が最初だったはずだ。
それ以来私は、いろんな話をいろんなものに書き付けてきた。
ノートやプリントの裏、小さなメモ帳。
フロッピーディスクには、家族で共有のパソコンを長時間使えなかったからあまりたまらなかったし、個人用に買って貰ったパソコンにはUSBメモリを使った。
感情を揺さぶられる出来事の少なかった高校時代には、自分の納得のいくものはできなかったし、作る話はファンタジーにばかり偏った。
読む小説の影響だったのか、自分の生きる世界に対する諦めだったのか、理由は定かではない。
大学に入って最初は、あまり書いていなかった。
いつかのように、読んだ本の続きを考えたり、登場人物達が別の行動をしたらどうなるだろうとか、そういうことばかりで自分の話を作ることは減っていた。
その代わり、短歌を作ることが増えた。
新たに出来た友人の影響もあったし、父の影響もあった。
短歌は手頃に自分をかたちづくることのできる便利な方法だった。
何か琴線に触れるものがあれば作っていたが、そのうち、心動かされることが減っていった。
周りを見ないようになっていた。
もとから緊張しやすく不安ばかり見つけてくるような性格は、一人の部屋ではき出す相手を失ったことで、妙な形にねじれてしまったらしかった。
部屋に籠もることが多くなり、ただソファに座ってじっとして何時間も過ごすことすらあった。
食事を半ば意図的に忘れて、空腹でなる腹の音に生きていることを確かめたりした。
頭痛や吐き気の理由がみつかればそれにとびついて休もうとした。
自分の心臓の音がうるさくて眠れず、壁を殴りつけたり体をひっかいたりもした。
刃物を持ち出さなかったのはただ、私が刃物や血を怖れる質だった為だろう。
痛いのも怖かったし、なにより傷が付けば痕が残って、就職に不利になるかも知れないなんて打算的な考えもあった。
そのわりにはよく、かさぶたを剥がしてはそこから赤黒い血がにじむのを眺めていたのだが。
半年ばかり無気力に過ごした後、心臓の音が響く夜に、私はその時の気持ちを何の順番も技巧もなくぐちゃぐちゃにノートに書き付けた。白かった一ページが真っ黒になると、ため息のような深呼吸が出来た。
それ以来、ノートやパソコンに向き合い、文字をはき出すことが増えた。
無償に叫びたいときにはそれを無音の叫びにしてノートを黒く染めた。
眠れない夜は布団の中でノートとペンを取り、がりがりとただ書き殴った。
書いた内容は誰かに見せるのが躊躇われるほど、利己的で懐疑的で自己憐憫に満ちていた。
それを見返して更に気が滅入った。
自分のはきだしたものが気に入らなかったけれどそれを破こうとは思わなかった。
どれだけ醜いものでも、それが今の自分だと分かっていたのだろう。
文字にしてはき出すようになってから、次第に落ち着いてきた。
自分こそが世界で一番醜く卑しい半端者と半ば本気で思っていたのが、むしろ馬鹿らしい思い上がりとも言えるくらいにはなった。
もっとも、そこに至るまでにすでにいくつかが手遅れになっていたのだけれど。
いまでも、手遅れになってしまったことに、どう対処したらいいのか分からない。
けれど敵意をぶつけられても死にたくならないくらいには打たれ強くなったらしい自分に感心すらしつつ、私は今、ちゃんと前を向いている。
言葉を綴ることが、これまで何でもかんでも親に吐きだしてきたストレス処理の代替方法なのだろうと思う。私なりの独り立ちにあたるのだろう。
相談するのも書くことも、どちらも言葉にするのは変わらない。
けれど、ただノートを黒くするだけでは何の反応もない。それが寂しくて。
誰かに見て欲しくて、何か言って欲しくて。自分から発信することにした。
ブログやホームページを作るたくさんの人たちも同じ思いなのかも知れないと、こっそりシンパシーを感じて、そして励まされている。
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コメント

裕、つらかったんだね。
そばにいたのに、
手をつなげる場所にいたのに、
なにも、本当になにも気付かなくてごめんね。
私はルーズリーフに吐き出しています。
1日に何ページも何ページも。
書くことって不思議だよね。
それだけで、一種の清涼剤のようなもの。
暑い夏の夜は、書くという名前の清涼剤を使おうね。

  • 2008/07/19(土) 20:27:23 |
  • URL |
  • だいず #-
  • [編集]

自分で気付かないのに気付かれたら恥ずかしから、気付いても知らんぷりしといてくださいな。出来たら気付かないどいて下さいな。(笑)
今の理想の自分像は、いつも「なんでもなーい」ってにへにへ笑ってられる人間なんで。
にへにへ。

  • 2008/07/24(木) 14:39:46 |
  • URL |
  • 裕 #-
  • [編集]

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微病弱・酒煙草苦手・甘味党・文系新米教師。
日常的に脳みその中で言葉をこねくり回しています。

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